- 著者について
1974年生まれ。
一橋大学商学部卒業。同大学大学院研究科修士課程修了。
リクルート、バンダイ、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師、20年4月より准教授。
いしかわUIターン応援団長、評論家、社会格闘家としても活動中。 - 第1章「50代の憂鬱」
私たちが直面する年齢による社会的な壁や、いつの間にか「ソフト老害」と呼ばれる微妙な立場になってしまうこと、居場所のなさが赤裸々に語られています。
著者は同世代や先輩のリアルな姿を通じて、50代の孤独感や葛藤を丁寧に描き出し、「自己責任グセ」や「就職氷河期世代」としての苦悩も共有しています。
私もまさにこの章で、生きてきた時代背景にまつわるモヤモヤ感は、自分だけが感じているわけではないとホッとしました。
また、同窓会や社会の変化にどう向き合うかについて、考えさせられました。 - 第2章「50代の希望」
50代はまだまだ体力も気力も十分で、むしろ「最高に稼げる時代がやってくる」と前向きに捉えています。
年齢の枠をいったん捨てて、経験者として会社や社会で頼りにされる「番頭」的な存在になること、顧問業や大学教授、地方議員など意外な職業への道も開けることが紹介されており、私自身も新たな可能性を感じました。
また、健康管理やおしゃれを楽しめるようになること、サブカルチャーへの興味を隠さなくてよくなる自由さ、時間の主導権を握る喜び、そして「人生の忘れもの」に決着をつけられることも、この年代の醍醐味だと教えてくれます。
ここでのメッセージは、50代はまだまだ「人生の黄金期」であるという力強いものです。 - 第3章「50代の処世術」
5年後、10年後の自分を具体的にイメージし、「エア転職活動」や「エア移住」を試みることが提案されています。
これは実際に転職や移住をするのではなく、心の中で未来の可能性を探ることで、自分の市場価値ややりたいことを見つめ直す実践的な方法です。
また、自分はもう若くないという現実を受け入れつつ、「ネタ帳」を作って今できることを探し、評価ではなく「評判」を大切にすること、デキない人に寛容になることも重要だと説かれています。
さらに、私たち世代が職場の危険や問題点を指摘し、忖度や浮ついた言葉に流されないこと、学びを楽しむ姿勢を持つことも大切だと感じました。
これらは、50代がより賢く、柔軟に生きるための具体的な処世術です。 - 第4章「50代が生きやすい世の中を!」
社会全体に向けて「年齢」に関する常識や基準のアップデートを訴えています。
早期退職や役職定年の見直し、ベテランが活躍できる会社づくり、キャリア教育や副業の推進、年齢非表示の採用など、50代がもっと生きやすい社会を目指す提言が満載です。
特に「老害」という言葉を死語にし、ロスジェネ世代にも青春をもう一度取り戻してほしいという願いが込められており、これには私も強く共感しました。
まとめ(今回の本から教わったこと)
従来の「50代=衰えの時代」というイメージを覆し、「50代は楽しい!」と思うことで、肩の力を抜いて前向きに生きる勇気が湧いてくる。
これからの10年をどう楽しみ、どう生きるかの指針として、多くの同世代に読んでほしい一冊。
人生100年時代の折り返し地点を、明るく元気に迎えたい方に強くおすすめします!

「50代上等!」と胸を張って言える、励ましのメッセージとなる一冊です!
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